気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

数学

線分図なんて辞書にないよ

小学生の頃、世の中に「勉強」なんてものがあることを知らず、教室で出会う「線分図」なんてものにも悩まされた。 でもわかんなくても良かったんだ。だって、「線分図」なんてほとんどの辞書に載っていない。もちろん「線分」にも「線分図の意味なんてない。…

数学力の高い国語辞典は?

ふと、国語辞典で「同類項」を引いてみた。 『日本国語辞典』が詳しそうに思ったんだけど、大したことなかったな。 どうるい‐こう[‥カウ] 【同類項】(1)数式で係数以外の文字因数が全く同じであるような項。(2)転じて、同じような性質、状態をもっているこ…

「行列」の種類

中学数学なんて、いわれたことをやればだいたいOKになるはず。だけど8割5分くらいが「関数」で挫折していくね(言われたことをしないから)。y=ax+bのaとxの概念の違いが理解できないことが原因のひとつのようだ。 で、高校に入ると、「関数」とか「微分」と…

三角形の辺はぜんぶ底辺。

三角形の面積の求め方は、「底辺×高さ÷2」。そりゃ知ってるんだけど、どこが底辺なのかというとちょっと難しい。 そういうときは国語辞典にきいてみるよ。 たとえば『広辞苑』かな。 ていへん【底辺】(1)三角形の頂点に対する角。また、台形の互いに平行な二…

等差数列の「公差」、なぜ「公差」というの?

等差数列の幅(?)を「公差」という。「幅」なんていってもわかんないので、『新明解』から引いておく。 こうさ【公差】(1)〔等差数列(級数)で〕隣り合う任意の二項の後項から前項を引いた時の差。例、等差数列1・3・5・7…の公差は2。(以下略)。 高校だ…

辞書にほとんど載っていない「漸近線」

「漸近線」って言葉を知ったのは中学生の頃だったかな(小学生で習うのかもしれないけれど、小学時代に勉強したことはないので知らない)。言葉も素敵だったし、永遠に近づき続けるという「ありかた」も面白そうだった。 と、いいつつ。「漸近」するのは曲線…

直角の倍を「平角」っていうのを知ってた?

ぼくは知らなかった。知ったのは今日。『新明解』で「直角」を引いたときのことだ。 ちょっかく【直角】(1)水平面と鉛直な方角との間の角度である(をなす)様子だ。(2)〔幾何学で〕平角の半分の大きさ(の角)。90度に等しい。 (1)と(2)の違いもちょっとよ…

「特殊算」はどこまで国語辞典に載っているのかな?

「時計算」とか「旅人算」とか「和差算」とか「植木算」とかが嫌いだ。 問題自体が嫌いなのではなく、「特殊算」として「名前」がついているのが嫌い。「特殊」でもなんでもなく、普通に考えれば解けるんだもの。

角錐と円錐を勉強してみた

国語辞典で算数・数学用語などをみるのはなかなか楽しい。今回は「角錐」をみてみた。そしてその定義が面白くて「円錐」を引いてみた。 「角錐」とは「一つの多角形を底面とし、その各辺上のすべての点と平面外の一点とを結ぶ各三角形を側面とする立体」であ…

「天文学的」数字は大きいのか? あるいは未来永劫大きいのか?

『巨大数』という本を読んでいた。 巨大数 (岩波科学ライブラリー) 作者: 鈴木真治 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2016/09/07 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る その中に、実は「天文学的数字」ってのは大きくないのではな…

国語辞典の「数列」は数学より難しい。

数学系の話が続く。今回は「数列」を引いてみた。最初に『大辞泉』を見て、まったく意味がわからなくて笑った。 1番目の語釈に曰く「2、3か5、6ぐらいの列。いくつかの列」。わかんねーよ、こりゃ。いや、嫌味とかではなく、ほんとうにぼくには意味がわから…

国語辞典の「ベクトル」と、チャート式の「ベクトル」

ふと、国語辞典で「ベクトル」を引いてみる。「国語辞典的」と数学の参考書の間に、ちょっと面白い違いがあるみたいだ。 まずは『岩波国語辞典』をみてみる。 Newton 今すぐわかる ベクトル 作者: 科学雑誌Newton 出版社/メーカー: 株式会社ニュートンプレス…

「扇形」は「せんけい」と読むのが一般的なんだろうか?

『新明解』には「おうぎがた」の項目がない。 礼装用 留袖用 金銀リバーシブル 扇子 末広 メディア: この商品を含むブログを見る もちろん「おうぎ」はある。

なかなか面白い国語辞典の「分数」(おまけ:仮分数を英語でいうと?)

たとえば『新明解』の「分数」を見てみる。 ぶんすう【分数】横線の上と下に数を書き、上の数(=分子)を下の数(=分母)で割った数(割ること)を表したもの。例、2/3。 やや本末転倒というか、そんな感じがしないでもないんだけれど、「横線の上と下…

国語辞典に学ぶ因数分解公式

中学校で学んだ代数の中では、因数分解が一番好きだ。シンプルで、役に立たなさそうな中に創造性がほのみえて興奮する。その次は無駄に複雑な文字式の乗除が好きだけれど、でも因数分解には遠く及ばない。 因数分解を『三省堂国語辞典』でみる。 いんすうぶ…

辞書はフラクタル? あるいは「飴」について。

『ベネッセ表現読解国語辞典』の「飴」が可愛い。 森永製菓 ミルクキャラメル 保存缶 70g出版社/メーカー: 森永製菓発売日: 2012/08/04メディア: 食品&飲料購入: 4人 クリック: 32回この商品を含むブログを見る 普通の辞書は「成分」などから攻めるんだけど…

恐竜は絶滅していない

ものすごく久しぶりに『ジュラシック・パーク』を読んでいる。コンピュータ会社で仕事を始めた頃に邦訳が出たのだったと記憶する。 ジュラシック・パーク〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)作者: マイクルクライトン,Michael Crichton,酒井昭伸出版社/メーカー: 早川書…

三角定規について言われてるいろんなこと

三角定規っていつからあるのかなあなどと思いつつ辞書を繰る。 レイメイ 白黒三角定規 10cm APJ251B 黒出版社/メーカー: レイメイ藤井メディア: オフィス用品この商品を含むブログを見る あまり面白い記述は見つけられない。ピタゴラスも1:1:√2を極秘にしよ…

『新明解』の「数学」に感じるちょっとした「ロマン」

『広辞苑』第六版には別にロマンは感じない。 数量および空間に関して研究する学問。代数学・幾何学・解析学(微分学・積分学およびその他の諸分科)、ならびにそれらの応用などを含む。 まず、当たり前の話だ。 数学入門〈上〉 (岩波新書)作者: 遠山啓出版社/…

数のお勉強をしてみる。

数学の話を国語辞典で引くと、まずたいていは笑ってしまうとしても、思わぬ発見があったりもして面白い。 Newton (ニュートン) 2008年 12月号 [雑誌]出版社/メーカー: ニュートンプレス発売日: 2008/10/25メディア: 雑誌購入: 3人 クリック: 9回この商品を含…

「異次元」は、ない。

本稿のきっかけは『大辞泉』のFacebookページ。「異次元」って言葉が立項されてなくて、自分で驚いたよという記事が投稿されていた。 『大辞泉』では「異次元」を次のように立項することにしたとのこと。 1 異なる次元。また、次元の異なる世界。「―空間」…

国語辞典の「微分」や「積分」

人のツイートを見て、ちょっと確認したくなった。 積分を一言で言え、と言われたら(もちろん一言で言えるわけないんだが)。「足し算の化け物」か「掛算の化け物」だろうか。微分は「引き算の化け物」で「割り算の化け物」。 — 前野[いろもの物理学者]昌…

「錯角」は辞書に載せなくてもOKな言葉

「錯角」。ぼくは「さっ」を強めに発音して「錯覚」とは区別している。一般的(中学的)幾何の世界では「当然」とも感じられる性質だけれども、ココカラハジマルものも多い。 目で解く幾何―高校への数学 (直線図形編)出版社/メーカー: 東京出版発売日: 1996/…