気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

地面を固める「タコ」はどんなタコ?

「土俵」作りの写真もなかなか「貴重」感満載の良いものだったけれど、相撲協会のアカウントからは他にも面白い写真が流れてくる。

「大タコ」や 「小タコ」がどんなものかわからないけれど、土俵の右側を突いているブツがそれなんだろう。

土俵のこちら側にもそのブツで突いたような跡がある。

この「タコ」、調べてみると、実はわりと一般的な用語のようだ。

広辞苑』第六版も2番目の語義として「蛸胴突(たこどうつき)のこと」と記している。「蛸胴突」とは何か。

胴突きに用いる具。円筒形の木材に2本ないし3本の柄をつけ、数人がその柄を持ってつき固めるもの。たこ。

う~んと、「胴突き」とはなんだ。 

(「土突(どづき)」の意という)土木・建築の際、地盤を固めるため、人力を利用して地盤をつき固める操作。じぎょう。じがため。

なるほど。要するに写真に写っている道具のことだ。 蛸をさかさにしたように見えなくもないからだろうか。

ゼロから学ぶ土木の基本 地盤工学

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ところで関西弁(大阪弁?)の「どづく」(ないし「どつく」)という言葉は「胴突く」あるいは「土突く」から出てきたのかなあ。ちなみに「殴る」という意味だ。

ちょっと調べてみたのだけど、『広辞苑』や『日本国語大辞典』、『大辞泉』などでは確認できなかった。

大阪ことば学 (岩波現代文庫)

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大阪ことば事典 (講談社学術文庫 (658))

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