Kickstarterでの「ポテトサラダ・プロジェクト」は、テック界ではとても有名なものとなった。
植物素材のマヨネーズを製造するHampton Creekから、マーケティング関連の職をオファーされたりもしたそうだ。 #tcjp / “データで振り返るKickstarterの「ポテトサラダ」プロジェクト(調達額は$55,492)…” http://t.co/Nzt2Tgf5Kf
— maeda hiroaki (@torisan3500) 2014, 8月 6
TechCrunchでその記事を翻訳したんだけど、さて「サラダの定義はなんだ」と気になった。
ちょっと古い『新明解』の第三版を見てみる。
サラダ〔salad〕
洋食で、なまの野菜を主としたあえもの。
「洋食」というのは「歴史的に見れば」ということなんで良いだろう。「なま」かどうかも、まあ「一般的に」ということに違いない。一番大事なのは「あえもの」であるようだ。
「あえもの」とは「酢・みそなどで和えた食品」。「あえる」を引いておこう。
あえる〔和える〕
野菜・魚・貝などを、みそ・酢・ごま・豆腐などを加えて交ぜ合わせる。
ということだ。
材料には寛容な『広辞苑』も、「あえる」ことは必須であるかのように言う。
サラダ【salad】
生(なま)野菜を主材料として、場合によっては肉・魚介・卵などを加え、ドレッシングやマヨネーズなどであえた料理。サラド。
「でも最近はドレッシングなしのサラダも売ってるね」と考える人もいるだろう。カロリーや塩分を気にしてドレッシング無しで食べる人も多いはず。
しかし多くの辞書が「あえる」ことを必須とするのであればその理由があるはず。と、探してみれば単純な理由だった。
『世界大百科事典』から抜粋する。
サラダはラテン語のsal(塩),salare(加塩する)に起源をもつ語で,このことはサラダの原形が生野菜に塩をふりかけて食べる方法にあったことをうかがわせる。
なるほど。別に野菜をそのまま食ったりしても良いわけだが、語源的に許されないということなわけだな。
そういえば『ランダムハウス英和大辞典』にもそんな話が載っていたな。
[1399年以前. 中期英語 salad(e)<中期フランス語 salade<古プロバンス語 salada<俗ラテン語 *salāta(*salāre「塩漬けにする」の女性形過去分詞;sāl SALT¹ より)]