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気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

「ブラウス」と「シャツ」の違いはなんだ?

「ブラウス」ってなんだろうな。シャツのようなものだと思うんだけど、「シャツ」とは呼ばないのかな。

私にぴったりな、ブラウス、スカート、パンツのパターンがあれば…

私にぴったりな、ブラウス、スカート、パンツのパターンがあれば…

そんなことを思ったのは『新明解』第七版をみたからだ。

女性や子供が上半身に着る、シャツのような感じの衣服

「ような感じ」と言われても困る。

広辞苑』第六版を見てみることにする。

(1)筒袖で胴まわりのゆるやかな仕事着。ブルーズ。
(2)女性・子供用の、薄手布で仕立てたシャツ風の上着。

わからなさ加減は変わらないな。「ゆるやか」で「薄手布」で作られている。そして「女子供」用だということはわかった。しかしここでも出てくる「シャツ風」。

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『新明解』も「シャツのような感じ」と言っているわけだな。いったい「シャツ」と何が違うんだ?

と、思い悩むうちに思い出した。ワイシャツってのはもともと下着なんだから胸にポケットがあるのはおかしいとかなんとかって話が最近もまたはやったみたい。

つまり、『新明解』や『広辞苑』の記述の中では「シャツのような」とか「シャツ風」という言葉は「衣服」や「上着」の反対語として用いられているんだ。

「ブラウスはシャツのように見えますけれど、断じて下着ではありませんよ」というわけだ。

『日本大百科全書』を見ると、確かにそのようなことが書いてある。「シャツ」の項目に次のようなことが記されている。

下層階級では、シャツ自体が外着化して、スモックsmockやブラウスblouseと混交していく傾向がみられた。

シャツってのはなし崩し的に「外着化」したけれど、ブラウスは(シャツに似ているけれど)ちゃんと「外着化」して作った服ですよ、ということだな。

シャツが下着だった時代とか、シャツがスポーツ着として使われた(カッターシャツは「勝った」シャツ) というのがよくわからない。だから辞書の「ブラウス」の説明が全くわからなかったのだ。

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「シャツ=インナー」という常識がなくなっているのであれば、もはや「シャツ」と「ブラウス」を区別する理由などないのかもしれない。どうなんだろう。