『日本語大シソーラス』で「鳥」のあたりを見ていて「燕雀」という言葉があることを思い出した。
意味は、『明鏡』によれば「ツバメとスズメ」だ(笑)。他の語義を載せずにこの語釈だけ載せるのはなかなか勇気があるな。
まあ『新明解』も「タカやワシと比べて、ツバメやスズメのような小さい鳥」なんていう語釈だけれど、しかし「〔小人物の意にも用いられる〕」と注釈している。この注釈がなければ意味がなかろうと思うがなあ。
ちなみに「ツバメ」は「スズメ目ツバメ科ツバメ属」。親戚関係なんだな。
ところで。恐ろしいことに(ぼくはおおいに驚いた)「燕」は象形文字なんだよなあ。『学研新漢和大字典』には「ツバメを描いたもので、その下部は二つにわかれた尾の形であり、火ではない」とある(そういいつつれんがのところに収録されているけれど)。
「雀」はもちろん「小」「隹」であり、象形文字じゃあない。
そんなことを思いながら今読んでいるのは『身近な鳥の生活図鑑』。
「雀」「鳩」「鴉」をメインにとりあげた本。著者は『雀の謎』や『雀』を書いたひと。今回の本もかなり面白く読んでいる。
スズメ――つかず・はなれず・二千年 (岩波科学ライブラリー〈生きもの〉)
- 作者: 三上修
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