今でも生きている言葉だろうか。ぼくが子供の頃、「模造紙」という言葉が一般的に用いられていた。何を模造した紙なのかはわからなかったけれど、「ザラ紙」と「模造紙」は、日常で出会う紙の二代表だった(あ、半紙の方がメジャーかな。まあ三代表には入る)。
その「模造」紙だけど、何の「模造」だったんだろう?
『広辞苑』に尋ねてみた。
もぞうし【模造紙】
日本の局紙を、オーストリアで亜硫酸パルプを使って模造したものをさらに日本で模して作った洋紙。なめらかでつやがあり強靭。雑誌の表紙・事務用品・各種包装紙などに使用。
全くわからない(笑)。でも『日本国語大辞典』も同じような感じだ。
そんなときはたぶん、小型辞典を見てみれば良いのだろう。わかりやすさで勝負する(?)『三省堂国語辞典』をまずみてみた。
もぞうし【模造紙】
ポスター・図表などに使うじょうぶな洋紙。〔局紙という厚い和紙に似せて作ったことから〕。
う〜ん。わからんな。意外な(?)わかりやすさで勝負する『新明解』はどうか。
もぞうし【模造紙】
鳥の子紙に似せて作った洋紙。
ぼくは馬鹿なのでよくわからないよ。
「局紙」とか「鳥の子紙」ってのがどんなもので、また、なんのために「模造」したのか、さらに外国が模造したのはなんのためで、それをさらに日本で模造したのはどういう理由なのか。そういうところを教えてくれないとなーんもわからんな。
ふと「模造紙」なる語を久しぶりにみかけ、「おおっ、あったあった。なんだっけ、あれ?」なんて気軽に辞書を引いてみたんだけど、結局「わかんねーよ」のいらだちを感じつつ探索を終えることになった^^。
今死にそうになったら、頭の中は「模造紙はなんだよ!」に支配されつつ死ぬのかな。それはけっこう悲しい。