「国葬」をシンプルに定義しているのは、どの国語辞典だろう。そんな下らないことを考えた。候補は岩波国語辞典、広辞苑(岩波ゆえ)、三省堂国語辞典(わかりやすさを旨としているゆえ)だ。
9月27日は平日の火曜日になる。学校や官公庁などは休みにしない方針だ。 via 日経電子版
— maeda, h (@torisan3500) 2022年7月20日
安倍晋三元首相の国葬、9月27日に日本武道館 政府調整:日本経済新聞https://t.co/9VyBXp796v
ちなみに、日本国語大辞典では次のような定義。
国家に功労のあった人の死去に際し、国の大典として国費で行なう葬儀。
これもかなりシンプルだな。
では、岩波国語辞典。
国家的功労のあった人に対し、国の儀式として国費で行う葬儀。
ふむ。一応、日本国語大辞典よりは短い。
広辞苑はどうだろう。
国家の大典として国費で行う葬儀。
おお! これは短いぞ! 「功労のあった人」と記していないところも、岩波らしいじゃん?
で、候補の最後は三省堂国語辞典。
国が主体となっておこなう葬式。
いい勝負だけど、これが一番短かった。
「国の儀式」ないし「国家の大典」とか、「国費で」なんていう言葉をすべて、「国が主体」という一語にまとめたのがすごいね。もちろん「功労のあった人」云々を外しているのには、政治的意味もあるんだろう。
ちなみに、何度が出てきた「大典」。なんか格式の高そうな言葉でよくわかんないね。これは「重大な儀式」くらいの意味。「葬儀」は基本的に「重大な儀式」だし、「国葬」なんていうと、さらに重大度は増しているんだろう。「国葬」の定義から「大典」の語を外すのは理にかなっているのかな。
一部に人気の新明解に、もしかして面白い定義が載っているかと思ったけど、3版も現行版も、中身は普通だった。
三省堂国語辞典の最新版では確認してないけど(何度も書いているけれど、八版が行方不明^^)、とりあえず三省堂国語辞典のシンプルさがわかりやすいな。