気になる言葉 on 国語辞典

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実物を見れば納得する「ハクビシン」の漢字表記

夜、皇居周辺を散歩しているとハクビシンに出会った。

食玩 チョコエッグ 日本の動物 第5弾 139 ハクビシン

食玩 チョコエッグ 日本の動物 第5弾 139 ハクビシン

 

以前、三井物産人工池のカルガモに関するテレビをみたとき、「周辺にハクビシンなどもいるので子ガモは危険です」などと言っていた。そんなものがいるのかと軽く流していたけれど、実際にそこらを普通に歩いているのを見かけるとびっくりする。

ところでハクビシンを漢字で書ける人は少ないんじゃなかろうか。「白鼻心」と書く。「額から鼻筋が白いため白鼻心と呼ばれる」のだそうだ(via 『世界大百科事典』)。

確かに目の前に現れると、鼻筋の白さが目立つ。鼻筋の白さが可愛らしい感じのくせに、それほどかわいらしいわけではないのが違和感満載で面白い生き物だ。

ハクビシン・アライグマ―おもしろ生態とかしこい防ぎ方

ハクビシン・アライグマ―おもしろ生態とかしこい防ぎ方

 

ちなみに多くの辞書・辞典で「もともと生息していたとする在来種説と、移入され野生化したとする外来種説とがある」と記されている。

しかし『広辞苑』は野生化説を支持している。

はく‐びしん【白鼻心】
ジャコウネコ科の哺乳類。体長50センチメートルほど。毛色は全体に黒褐色で、顔、四肢、尾は黒い。名は鼻の白い線に由来。目の下、耳の下に白斑をもつ。東南アジアに広く分布。日本では、移入されたと思われるものが野生化。雑食性で、ミカンなどを食害。

Wikipediaを見ても、どうやら「野生化説」の方が、新しい通説であるようだ。