英語の辞書を眺めていると、英語にも「猿真似」風の表現があるようだ。
「猿真似」は、英語でも猿真似。
— maeda, h (@torisan3500) 2022年5月25日
> play the ape
猿まねをする;悪ふざけをする.
━━ v.t.
1 (下手に・不器用に)まねる,模倣する
ape another's style of writing
2 ((ape it)) ((古)) 猿まね[物まね]をする.
動詞まであるんだな。
それで逆に気になって、国語辞典で「猿真似」をみてみた。
さる‐まね 【猿真似】
猿が、人間の動作を見て、そのとおりにまねること。転じて、よく考えもしないで他人のまねをすることを軽蔑していう。本質をわきまえないで、ただうわべだけをまねること。ひとまね。
これは日本国語大辞典。「猿が、人間の動作を見て、そのとおりにまねること」とある。つまり、「猿が人をまねる」のが「前提」であるようだ。
猿が人をまねるというのは常識なのかどうか。
大辞泉も、猿がひとをまねるのが前提になっている様子。
さる‐まね【猿真▽似】
猿が人の動作をまねるように、考えもなく、むやみに他人の真似をすること。
新明解も、「猿真似」とは「猿が人の動作の真似をする意」と書いてある。ぼくにはあまりイメージがないんだけど、「猿は人の真似をする」というのは、(少し前まで?)は常識であったのかもしれないね。
それにしても。
欧米にはあまりサルもいないと思うんだけど、どういうきっかけで「猿真似」(play the ape)なんて言葉が生れたんだろうね。やっぱりイギリス植民地発なのかな。ちょっと気になる言葉だ。