「老害」って、「はやり言葉」みたいなイメージがあるよね。でも、トラディショナルな国語辞典にも載っている、「ちゃんとした」^^言葉なんだね。
辞書に載っているだけでなく、生物学的にも「老害」は証明されている(いや、生物学的が当たり前か^^)。
老いた血を入れられた若い個体では認知機能が弱まったこれは、 老いた個体の血の中に、神経細胞の新生を抑えるような物質が含まれているためと考えられた。
— maeda, h (@torisan3500) 2022年5月30日
via 『生物の「安定」と「不安定」』(浅島誠)https://t.co/YXQZZLxvEf
実験室レベルでね、若い生物と老いた生物の血管を繋ぐ。すると、老いた生物にはメリットがあらわれ、若い生物には害があらわれるんだってさ。まあ「当たり前」な感じはするね。これは「生物学的老害」といっていいかな。
この「生物学的老害」を自覚しない個体が多いから、「社会学的老害」が広まってしまうのかもしれないな。
ま、そんなことはともかく。「老害」は、国語辞典にも載っている「絶対害」であることをご存知か。最近の「はやり言葉」ではないんだな。
たとえば岩波国語辞典。
ろうがい
自分が老いたのに気づかず(気をとめず)、まわりの若手の活躍を妨げて生じる害悪。
的確すぎるね。これに比べれば、大辞泉はずいぶん優しいんだよ。
ろう‐がい〔ラウ‐〕【老害】
企業や政党などで、中心人物が高齢化しても実権を握りつづけ、若返りが行われていない状態。
こちらは、「企業や政党など」と限定的に「老害」を定義してるね。一方で岩波国語辞典は「老いて馬鹿ならすなわちみな害悪」と主張している。
一般的には、大辞泉のように「若返りが必要」という、「相対的老害」を定義するのが多いみたい。しかし岩波国語辞典は「絶対的老害」を主張しているように見える。
今後、岩波的老害定義が増えていくのかもしれないね。