放送大学の『総合人類学としてのヒト学』を読んでいると、「マオリ」の話が出てきた。
「マオリ」といえば、ニュージーランドの先住民。ラグビー好きなら誰でも知ってる民族だ。
その「マオリ」について「いまさら」な発見があった。
そんなに最近のことなのか…
— maeda, h (@torisan3500) 2023年5月5日
> 考古学的には、ポリネシア地域のクック諸島またはタヒチが起源とされ、9世紀から10世紀頃までにアオテアロアに移住し、狩猟採集生活を送る。https://t.co/dy9zlAOS4Z
マオリは9世紀〜10世紀頃にNZにやってきた民族なんだそうだ。日本でいえば平安時代あたり。「先住民」とは、てっきり紀元前くらいから居住している人たちをいうのかと思ってたよ。
もちろんそれはぼくの間違い。岩波国語辞典では次のように定義されている。
せんじゅうみん【先住民】
現在住んでいる人々に先だってその土地に住んでいる(いた)人々。先住民族。
(ぼくの「先住民」イメージは「原住民」に近いのかな、と思ったけど、「先住民」と「原住民」に、そのような区別はないらしい)
現在住んでいる人々に「先立って」いれば「先住民」なんだな。
世界大百科事典を見ると「国連の推計では,先住民族は少なくとも世界70ヵ国以上に約3億人が生活しているとみられる」とのこと。
ちなみに有名な「イヌイット」(この定義もいろいろ難しいらしいよ)や「サーミ」は氷河期の終わり頃から現住地方に住んでいるとのこと。「ナバホ」も先史時代から現住地域に住んでいるらしい(ChatGPT)。
どうやらこんな「時代性」が、ぼくの思い描く「先住民」。対してマオリの9〜10世紀ってのはあまりに新しい。
近くに住むアボリジニはどうなんだろう、と見てみると、どうやら万年単位の昔からオーストラリアに住んでいるらしい。
ほんのちょっとの有名どころを調べてみたところでは、「マオリ」の歴史だけがあまりに短い。
「歴史がもっとも短い先住民」はなんだろうとか、その理由はなんだろうなんてことにとても興味がある。でも知識不足のぼくにはちょっと調べられないように感じるな。悲しいことだよ。