気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

2013-01-01から1年間の記事一覧

「ハガキ」はどうして「葉書」というの?

葉書はなぜ「葉」書というんだろう。昔は「葉っぱ」に書いていたからだろうか。 くまモンのポストカードブック作者: アスペクト出版社/メーカー: アスペクト発売日: 2012/12/14メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る そんなわけはない。

「口減らし」の「口」を巡る残酷表現いろいろ

『ベネッセ表現読解国語辞典』の「口」をみてみた。 その中に「扶養する人数」という意味での「口」があった。用例は「口が多いので家計が苦しい」などだ。 NARUTO -ナルト- カエルのがま口(ぐち) うずまきナルト かわいい蛙の小銭入れ かえる 財布 サイフ …

「下り坂」を考える

辞書のページをめくっていると「下り坂」という項目に出会った。 中高年、登りきってもいないのに下り坂 (PHP文庫)作者: 綾小路きみまろ出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2012/08/03メディア: 文庫この商品を含むブログを見る 眺めていたのは『ベネッセ表…

「バン」って車はどんな車?

自動車のことは何もわからないのだ。それで国語辞典に尋ねてみた。「バン」ってどんな車だろう? ChariotCCM アンティーク調 ブリキのおもちゃ ワーゲン バン サーフボード レスキュー BLUE出版社/メーカー: ChariotCCMメディア: この商品を含むブログを見る…

デジタル大辞泉に載る「ハイター」

洗剤の「ハイター」が気になったので『デジタル大辞泉』をみてみた。膨大に掲載されている。 ハイター 大 【HTRC8】出版社/メーカー: 花王メディア: ヘルスケア&ケア用品 クリック: 2回この商品を含むブログ (1件) を見る 『デジタル大辞泉』の表紙には「国…

「デッドロック」に「乗り上げる」のも、辞書が認める用法なのだ?!

本日の『大辞泉』編集部からのツイート。「デッドロック」について。 日本ロックサービス ABUS 番号式 南京錠 155 40ミリ出版社/メーカー: 日本ロックサービスメディア: Tools & Hardware購入: 2人 クリック: 15回この商品を含むブログを見る まあよくある話…

『広辞苑』と『明鏡』、エッチなのはどっちだ?

「H」の読みとして「えいち」では立項していない『新明解』第七版だけど、「えっち」については次のように記述している。 〔エイチの俗な発音〕 そう書くなら「エイチ」も立項すべきと思うんだけどな。ついでに2番目に上がっている語義も書いておく。 〔Hent…

日本国語大辞典で「二年草」を調べてみる(さっぱりわからない)

ニンジンってのは、形が朝鮮人参に似ているから名づけられたんだそうだよ。 朝鮮人参はウコギ科、ニンジンはセリ科で全く別の植物であるが、十七世紀に後来の野菜は形と色が朝鮮人参に似ていたので人参と名付けられた via 『物語 食の文化』 — maeda hiroaki…

『新明解』の「数学」に感じるちょっとした「ロマン」

『広辞苑』第六版には別にロマンは感じない。 数量および空間に関して研究する学問。代数学・幾何学・解析学(微分学・積分学およびその他の諸分科)、ならびにそれらの応用などを含む。 まず、当たり前の話だ。 数学入門〈上〉 (岩波新書)作者: 遠山啓出版社/…

「蓮根」とは「ピストル」のことである。

蓮根を食った。穴の様子が可愛らしかった。 レンコン。真ん中にもプリティな穴があるのは種類が違うんですか? #食べ物 #食材 pic.twitter.com/ojawwgBIiI — maeda hiroaki (@torisan3500) July 31, 2013

辞書の中では意外に冷たくあしらわれる「大学いも」

大分県に住んでいる頃、給食に大学芋が出たような記憶があるな。結構好きな食べ物だった。上野広小路のあたりには大学芋専門店のような店があったはず。わりとメジャーな食べ物だと思うんだけどどうだろう。 さつまいも (ものと人間の文化史)作者: 坂井健吉…

富岡製糸場で行われていたのは「製糸」業だが、「紡績」との違いはなんだ?

中学生の社会の問題集を見ていたら(趣味なのだ)、「富岡では国の肝いりで産業が興されましたが、行われたのはどんな産業でしょうか」という問題があった。 選択問題だけど、そんなもん「製糸業」に決まってる。 富岡製糸場事典 (シルクカントリー双書)作者…

雌のミノムシは、蓑の中で一生を送る。

そんなことがあろうとは想像もしたことがなかったな。『明鏡』から引く。 ミノガ科のガの幼虫。小枝や葉の小片を口から吐く糸でつづり合わせ、袋状の巣を作る。雄は羽化してガとなるが、雌は巣の中で一生を過ごす。 知らなかった。 もんしろちょうとみのむし…

『文七元結』に登場する「切手」は、要するに商品券のようなもの。

とくに意図なく『古語大辞典』の「切手」の項を見て思い出した。『文七元結』に「切手」が出てくる。 切手 pic.twitter.com/6azOr7E75o — maeda hiroaki (@torisan3500) July 27, 2013 もちろん『文七元結』に出てくる切手はこの切手じゃない。出てくるシー…

数のお勉強をしてみる。

数学の話を国語辞典で引くと、まずたいていは笑ってしまうとしても、思わぬ発見があったりもして面白い。 Newton (ニュートン) 2008年 12月号 [雑誌]出版社/メーカー: ニュートンプレス発売日: 2008/10/25メディア: 雑誌購入: 3人 クリック: 9回この商品を含…

「ジャガタラ芋」は「おやじギャグ」ではないのだ。

どうしてだろう。「ジャガタラ芋」という言い方は、何か「オヤジギャグ」のようなものだと思い込んでいた。 とんでもない話だ。たいていの辞書で「ジャガ芋」を引くと「ジャガタラ芋の略」というようなことが書いてある。 ジャガイモのきた道―文明・飢饉・戦…

「かわいい」はもともと「かわゆい」だった。

「かわいい」は、元をたどれば「かわゆい」だった。「かわゆい」は決しておたく語(?)ではないのだ。 さらに「かわゆい」は「かわはゆし」という言葉が変化したものなのだそうだ。 【ハローキティ】カワユイ巾着 ☆サンリオ ハッピリーナコレクション第23弾…

夕立の反対語は「朝立」。

ちょっと近くに用を足しに出かけた所が豪雨にやられた。すごかったな。「夕立」の範疇に入るんだろう。 「降る」いろいろ。 via 『ベネッセ表現読解国語辞典』 #辞書 #国語辞典 pic.twitter.com/ODV9Ghu47f — maeda hiroaki (@torisan3500) July 23, 2013 と…

「政党要件」が国語辞書にあるのは『デジタル大辞泉』のみかな?

昨日からニュースで何度も流れてきている。日経新聞の7月22日朝刊にも載っている。 みどりの谷岡氏は、2009年衆院選の太田昭宏公明党代表(当時)以来の党首の落選となる。1議席も得られず、政党要件を失う見通しだ。 現代日本の政党デモクラシー (岩波新書…

面白さ満載の「ヤドカリ」

ぼくは奄美大島で生まれた。浜辺はヤドカリだらけだったな。 そのヤドカリ。Amazonで見てみると飼育セットのようなものがたくさんあるのに驚いた。 オカヤドカリの 宿替え貝殻S出版社/メーカー: 三晃商会発売日: 2007/07/23メディア: その他 クリック: 5回こ…

「ごちそうさま」を国語辞典で調べると必ず出てくる「あの話」

昔から「ごちそうさま」についてはいろいろと考える。ていねい語でなく言うのなら「馳走になった」などと言うのかな、とか。 宮廷料理人ヴァテール [DVD]出版社/メーカー: アミューズ・ビデオ発売日: 2001/06/22メディア: DVD クリック: 5回この商品を含むブ…

フィーチャーホンの復権、あるいはPDAの逆襲?!

最近の電話のことを「スマートホン」と呼び(それにしても「ホン」という言い方は気持ち悪い)、ちょっと前の電話のことは「フィーチャーホン」という。 cheero Power Plus 10400mAh DANBOARD Version マルチデバイス対応モバイルバッテリー出版社/メーカー:…

辞書にある「結婚」の定義を書き換える「ハッキング」活動

海外の話ではある。 こうした恣意活動が必要な時期は過ぎたんじゃないかと思ってた。結婚の定義を「男と女が結ばれる」という定義を「二人が結ばれる」と書き換えているんだと(図書館などの辞書にステッカーを貼っているのだそうだ)。 注:下のビデオ、冒…

「夏眠」は哺乳類から無脊椎動物まで一般的に見られる行動である

シャレで使うことはあった。でも本当にある言葉だとは想像だにしなかったな。「夏眠」という言葉の話だ。 『世界大百科事典』は「夏眠」の項で次のように言う。 夏は生命の営みが頂点に達する季節だが,この時期に活動を停止して秋を待つ動物たちがある。 そ…

「ラムネ」というのは「レモネード」のこと

「ラムネ」についてあまり考えたことがなかった。 ラムネというのはレモネードの訛ったものであって、プディングをプリン、ミルクシェークをミルクセーキにしてしまった、かの文明開化期における外来語の一つである via 『女たちよ!』 — maeda hiroaki (@to…

「乱妨」と「乱暴」。「略奪」が伴うかどうかで使い分けることもあるらしい。

高校講座の日本史(南北朝の内乱の回)を見ていたら(趣味なのだ)、南北朝時代の「悪党」について、『峯相記』の文書が映ってた。その中にあった言葉が「乱妨」。 日本の歴史〈9〉南北朝の動乱 (中公文庫)作者: 佐藤進一出版社/メーカー: 中央公論新社発売…

「有り難い」から「ありがとう」

「ありがたい」は意外に難しい。たとえば源氏物語にある。 世の中はありがたく、むつかしげなるものかな 当たり前だけど、これは「むつかしくてありがとー」(偏差値が上がるから?)なんて意味じゃない。この場合の「ありがたく」は「暮らしにくい」とか「…

「チシャ」ってのは「萵苣」だが、まあ「レタス」のことだ via 『広辞苑』

Android端末には「くらしのこよみ」がインストールされている。 アプリ「くらしのこよみ」では、本日より二十四節気「小暑」の末候 第33候「鷹乃学習(たか すなわち わざを... http://t.co/BgFyEkWIi6 — くらしのこよみ (@kurashinokoyomi) July 17, 2013 …

ケーキの「モンブラン」は、上に生クリームなり粉砂糖なり、白い部分がないと反則らしい

『広辞苑』第六版からみてみようか。 ケーキの一種。細いひも状に絞り出した栗のピューレと泡立てた生クリームで作る。 全くわからん(笑)。食べ物として調べてるんなら、どうせ知ってるだろうよ。わざわざ国語辞典で探すなよという態度だ(冗談だけど)。 …

そろそろ「上弦の月」。「上弦」と「下弦」をまとめて「弓張月」とも言うそうだ

そろそろ上弦の月か。辞書を引いてみると秋の季語なのだそうだ。下は『日本国語大辞典』。 陰暦で七日頃の月。また、その頃。新月のあと、右半円状に見え、西半分が輝いて見える月。新月と次の満月の中間の頃。上(かみ)の弓張り。上弓張(かんつゆむはり)…